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<title>ギャンブル依存症克服はストーリーを読んで！</title> 
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<modified>2009-11-17T00:35:18Z</modified> 
<tagline><![CDATA[ギャンブル依存症を題材にした小説はいろいろと有りますが、ここでは読むだけでギャンブル依存症を克服し、防止までしちゃおうって寸法です。　きっとあなたのお役に立てると思います、是非お読み下さいね！

]]></tagline> 
<id>tag:blog.livedoor.jp,2009:fxosaka</id> 
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<copyright>Copyright (c) 2009, fxosaka </copyright>
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<title>『砂上の街』　第２２話仕打ち　その３</title> 
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<modified>2009-11-16T15:05:08Z</modified> 
<issued>2009-11-17T00:00:54+09:00</issued> 
<id>tag:blog.livedoor.jp,2009:fxosaka.50985157</id> 
<summary type="text/plain">シロウトは出ることを願って打つ

我々は出ることを知ってから打つ


現役パチプロＫ氏のことば



西田さんは続けた。

「エエか？　我々プロは、遊びでやっているのと違うのや！　穴を開けると、必ずロクでもない連中が来る・・・。」

「プロは出来る限り、...</summary> 
<dc:subject>『砂上の街』</dc:subject>
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<![CDATA[<a href="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/0/a/0aced0fa.jpg" target="_blank"><img src="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/0/a/0aced0fa-s.jpg" width="159" height="112" border="0" alt="ＭＡＩＫＯ" hspace="5" class="pict" align="left"  /></a><font color="green"><b>シロウトは出ることを願って打つ<br>
<br>
我々は出ることを知ってから打つ<br>
<br>
<br>
現役パチプロＫ氏のことば</b></font><br>
<br>
<br>
<br>
西田さんは続けた。<br>
<br>
「エエか？　我々プロは、遊びでやっているのと違うのや！　穴を開けると、必ずロクでもない連中が来る・・・。」<br>
<br>
「プロは出来る限り、休んではならん。　これからネグラは、大切にすることやな・・・。　稼ぐ限りよく覚えておけ。」<br>
<br>
<br>
俺は自分の甘さを痛感していた。　唇を噛みしめた。<br>
<br>
“甘かった！　少し勝てるようになったと思って、いい気になっていた。　俺はぬるま湯に浸かっていたんだ・・・。”<br>
<br>
<br>
そう思った。　たいした理由もなく店に顔を出さないことが、どんなに大きなリスクであるかもよくわかった。　最後に西田さんが言った、「これからネグラは、大切にすることやな・・・。」という言葉が重くのしかかった・・・。<br>
<br>
<br>
“確かにそうだ。　好きな時に行って、好きなだけ抜いて帰れるという稼業じゃない。　稼ぐ為にはそれなりの覚悟と技術、そして毎日の下見が必要だ・・・。”<br>
<br>
<br>
そして、「場」こそが最も大切なものだと初めて気付いた。　俺は「場」の有り難みと大切さに気付いていなかった。<br>
<br>
<br>
そのせいで、今回西田さんにまで迷惑をかける結果となってしまった・・・。　<br>
<br>
<br>
俺は西田さんに低調に詫びると、部屋を出てユウコのアパートへと向かった・・・。　歩き続けながら、ふとユウコのことを考えた。　<br>
<br>
<br>
“ユウコは今頃、どうしているのだろう・・・？”　<br>
<br>
<br>
考えて見れば、ユウコは可哀想な身の上だ。　それに比べ、俺は恵まれすぎている。　今はいろいろなことが有って実家に帰ることも億劫になっているが、今まで何一つ不自由したことがない・・・。<br>
<br>
<br>
ユウコの父親は家を捨てて出て行ったという・・・。　俺は実の親ではないにせよ、ちゃんと真面目に働き面倒を見てくれ、仕送りまでしてくれる親が居る。<br>
<br>
<br>
“それでも・・・。”<br>
<br>
<br>
俺はふと考えた。　なぜに俺は、こうも家に帰るのが嫌なのだろう？　どうして、家を受け入れることができないのだろう・・・？<br>
<br>
<br>
“オフクロとオヤジが、俺の気持ちを全く考えず行動するからだ！”<br>
<br>
“なんだ！　その程度で親かい！　そこまで出来れば親っていうわけなんだな・・・。　こんなことぐらいなら、俺だっていつでもできる。　あんたら、何をそんな大袈裟に考えてるんだ？”<br>
<br>
<br>
<img src="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/3/1/31f89c0b.jpg" width="159" height="240" border="0" alt="ＮＨＡＫＵＩＯ３９" hspace="5" class="pict" align="left"  />そう考えてみた。　でも一連のことを、繭子のせいにはしたくなかった。　考えて見れば繭子だって、可哀想な身の上だ。　あの子の母親は、いつ亡くなってもおかしくない状態だと聞いている。　このことを考えて俺は心が痛んだ・・・。<br>
<br>
<br>
“俺と繭子の境遇は似通っている。　でも、俺の方が遥かに子供だ。　そうだ！　俺は今までうまくやってきたように見えたけど、きっと大人に成りきれていないんだ・・・！”<br>
<br>
<br>
～そんなことを考えながら、俺は歩き続けた。～<br>
<br>
<br>
　<b>◇</b>　<br>
<br>
<br>
ユウコのアパートに着くと、やはり郵便受けには賃貸のチラシが無造作に投げ込まれたままになっていた・・・。<br>
<br>
<br>
ユウコが何の連絡も無く留守にしているのは、きっと実家で何かあったに違いない。　でも、それにしては気になることがある・・・。<br>
<br>
<br>
それはユウコが書き置きすら残さずに、留守にしているということだ。　このことが気にかかった。　ユウコはきっちりとしているから、今までにそんなことは無かったからだ。<br>
<br>
<br>
俺は歯を磨くと自分の布団だけを敷き、ゴロリと横になった。　ふと、自分の部屋に置かれたパチンコ台のことが気になった。<br>
<br>
“ここに持ってくるのも問題だ・・・。”<br>
<br>
<br>
いろいろと考えて俺が出した結論は、友達の誰かにくれてやるということだった。　幸い、まだ月末までには１０日ばかりある。　それまでの間にアパートを空け、どこか次の住処に落ち着けばよいからだ・・・。　<br>
<br>
<br>
今回実家に帰らなかったということで、ユウコとあのアパートで一緒に暮らすということはできなくなってしまった。　いつ何時、オフクロやオヤジが立ち寄るかもしれないからだ・・・。　そんなことをして、ユウコと同棲していることが知れようものなら、また話がややこしくなる・・・。<br>
<br>
<br>
俺はそんなことを考えながら、いつしか眠りに落ちた。　この年の大阪はいつになく冬の訪れが早く、厳しい寒さだったことを今想い出す・・・。<br>
<br>
<br>
<b>～続く～</b><br>
<br>
<br>
<br>
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</content>
<author>
<name>fxosaka</name> 
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<entry>
<title>『キューピッドのリスト』　第１章　キューピッドの仕事</title> 
<link rel="alternate" type="text/html" href="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984772.html" />
<modified>2009-11-16T00:31:39Z</modified> 
<issued>2009-11-15T17:02:11+09:00</issued> 
<id>tag:blog.livedoor.jp,2009:fxosaka.50984772</id> 
<summary type="text/plain">　　　　作　タカビー

携帯からお読みのあなたは、＃ボタンを押すと簡単に次のページにジャンプできますよ！(＾ε＾)


第１章　キューピッドの仕事


昨日、昼寝をしていてキューピッドに出会いました。


キューピッドといえば、羽根の生えた天使をあなたは思...</summary> 
<dc:subject>『キューピッドのリスト』</dc:subject>
<content type="text/html" mode="escaped" xml:lang="ja" xml:base="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984772.html">
<![CDATA[　　　　作　タカビー<br>
<br>
<font color="green"><b>携帯からお読みのあなたは、＃ボタンを押すと簡単に次のページにジャンプできますよ！(＾ε＾)</b></font><br>
<br>
<br>
第１章　キューピッドの仕事<br>
<br>
<br>
昨日、昼寝をしていてキューピッドに出会いました。<br>
<br>
<br>
キューピッドといえば、羽根の生えた天使をあなたは思い浮かべるかもしれません。　でも私の出会ったキューピッドは、普通の少年でした。<br>
<br>
<br>
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/8/0/80ac644d.jpg" target="_blank"><img src="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/8/0/80ac644d-s.jpg" width="120" height="173" border="0" alt="QP1" hspace="5" class="pict" align="left"  /></a>キューピッドというよりは、その辺りにいる普通の悪戯（わるさ）好きの少年といった感じです・・・。<br>
<br>
<br>
彼は私に会うなり、こう言いました・・・。<br>
<br>
「何をそうも悩んでいるんだい？」<br>
<br>
<br>
“悩み・・・？”　<br>
<br>
<br>
そうそう！　そういえば、目下の私の悩みは今日昼寝してしまったことだったのです・・・。　私は、こう呟き（つぶやき）ました。<br>
<br>
「ああ・・・！　今日はね、少し疲れて昼寝をしてしまった。　いろいろとやることがあるのに、情けない・・・。　やるべきことが何ひとつできていないんだよ・・・。」<br>
<br>
<br>
彼は私にニッコリと微笑んで言いました。<br>
<br>
「じゃあ、今から起こることを物語に書けばいいよ！　そうすれば、昼寝した時間も無駄にならないからね。」<br>
<br>
「普通ね、人間は夢を見てもそのことをすぐに忘れてしまうんだ！　でも今回だけ、忘れずに憶えておけるようにしてあげる・・・。」<br>
<br>
<br>
私は思わず聞き返しました。<br>
<br>
「えっ？　それって、どういうこと？」<br>
<br>
<br>
彼は言いました。<br>
<br>
「黙って付いておいで！」<br>
<br>
<br>
彼が私を連れて行ったのは、古ぼけた民家でした。　そこで彼は分厚いノートを広げ、ペラペラとページをめくり、私にそのページを見るように言いました。<br>
<br>
「もっかの、出会い希望者リストさ・・・。」<br>
<br>
<br>
そこにはいろいろな女性の名前がずらりと書かれてあり、彼女たちの住所や年齢、おいたち、職業、性格までもがビッシリと書き込まれていました・・・。<br>
<br>
<br>
若い人は１０代、中には７０代の人も居ます。　年齢には全く関係なく、雑然とそのノートは書かれていたように見えました。<br>
<br>
<br>
私は彼に訊ね（たずね）ました。<br>
<br>
「そうか！　キミはキューピッド！　カップルを作ることが仕事だったんだね。　でもこんなもの見せて大丈夫なの？」<br>
<br>
<br>
そう言ってから私は、自分が彼に向かってそんな真面目なことを喋っているのことに気付き、思わず苦笑いしました。　まあ夢なんて、いつだってそんなものなのでしょう・・・。<br>
<br>
<br>
彼は大笑いしながら、答えました。<br>
<br>
「大丈夫さ、このことをあなたが想いだす時には夢になるのさ！　目覚めた時には、このノートの中身なんて全部忘れちゃうんだよ。」<br>
<br>
<br>
「ご覧のように、いつでも出会いを望んでいる人がたっぷりといるのさ！　僕たちの仕事は、そういった人の中から希望を叶えてあげる人を選ぶことなんだ・・・。」<br>
<br>
<br>
私は彼に訊ねました。<br>
<br>
「でも、どういったことを参考にして、キミは出会う人を選んでいるの？」<br>
<br>
<br>
彼は悪戯っぽく笑いながら私に言いました。<br>
<br>
「じゃぁ、このページを見てご覧よ！」<br>
<br>
<br>
彼の見せてくれたページには、たくさんの娘の名前が書き込まれていました。　<br>
<br>
「例えば・・・、うーん、木こりの娘のジータはいい子だけど、まだ１５歳だね・・・。　教会番の娘のセーラは、ついこの前失恋して、こころの傷が癒えて（いえて）いない・・・。」<br>
<br>
「うーん、どの子にしよう・・・？　これといった子が見つからないなぁ・・・。　でも、今日は一人選んで広場に連れて行かなきゃならないんだ、困ったなぁ・・・。」<br>
<br>
<br>
私は悩んだ顔をしているキューピッドに訊ねてみました。<br>
<br>
「気乗りしないのなら、やめておけばいいのに・・・。　そもそも男と女の仲なんて、気まぐれなものじゃないか！　どうしてそんなに、きっちりと決めなきゃならないんだい？」<br>
<br>
<br>
彼は、少しむっとした顔をして言いました。<br>
<br>
「これはね、決まっていることなんだ！　誰と誰が一緒になるかなんて、もうとっくに決まっているんだよ・・・。」<br>
<br>
<br>
私は彼に言いました。<br>
<br>
「赤い糸ってわけか？　じゃぁ、キミがいちいち選ぶ必要もないじゃないか！」<br>
<br>
<br>
彼は、少し得意げな顔をして言いました。<br>
<br>
「あなたは何もわかってないなぁ・・・！」<br>
<br>
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/1/e/1e313859.jpg" target="_blank"><img src="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/1/e/1e313859-s.jpg" width="160" height="192" border="0" alt="kinhyta12" hspace="5" class="pict" align="left"  /></a>「神様はね、ぼくたちに仕事をくださっているのさ・・・。　そして、ぼくたちが誰を選び、誰と誰がくっつくのかもとっくにお見通しなんだ。」<br>
<br>
「ぼくたちの収入も決まってるんだ。　ぼくの場合選ぶのは女の子だけれど、一人を選ぶと３０スチーヌもらえるのさ！」<br>
<br>
「３０スチーヌあれば、毎日ちゃんと食事が取れるし、大好きなキャンディだって、ほら！　この通り手に入るのさ！」<br>
<br>
<br>
彼はポケットから色とりどりの可愛らしいキャンディーを取り出すと、嬉しそうに笑いました。　私は思わず吹き出してしまいました。<br>
<br>
「キャンディか・・・。　なるほど！　そういえば、キミは子供だったんだね！」<br>
<br>
<br>
彼はまたふくれっつらをしました。<br>
<br>
「いいかい・・・？　昔から、ぼくたちキューピッドは子供ということになっているのさ！　そして男の子のキューピッドが女の子を選ぶ、女の子のキューピッドが男の子を選ぶんだ・・・。　このことも昔から決まっているのさ。」<br>
<br>
<br>
私は彼に尋ねました。<br>
<br>
「昔から・・・？　じゃあ、キミたちは、歳を取らないの？」<br>
<br>
<br>
「そうさ、ぼくたちは歳をとらないんだ・・・。」<br>
<br>
<br>
「キミは、いったい何歳なの？」<br>
<br>
<br>
「だから、歳を取らないんだってば！　とらないのに、数えようもないだろ！」<br>
<br>
「でも・・・。」<br>
<br>
<br>
彼は少し考え込むと、こう答えました。<br>
<br>
「おそらくボクは、あなたたち人間の歴史と同じ歳なんだよ・・・。」<br>
<br>
<br>
<b>◇</b><br>
<br>
<br>
その後彼はぶつぶつとひとりごとを言いながら、その分厚いリストを前に悩み続けました。　<br>
<br>
<br>
そして、ようやくその中から一人の娘を選び出しました・・・。<br>
<br>
「よし！　今回は仕立て屋で働くマルタにしよう！　これでキマリさ・・・！」<br>
<br>
彼は嬉しそうに声を上げました。　そして私の目の前で、リストに書かれたマルタという娘の名前を指でなぞりました。<br>
<br>
<br>
すると、マルタのことが書かれたその１行はリストの上から消え失せたのです・・・。<br>
<br>
「さあ、マルタを連れに行くのさ！　一緒においで。」<br>
<br>
<br>
私は彼に訊ねました。<br>
<br>
「マルタって女の子を、ここに連れてくるってわけかい・・・？」<br>
<br>
<br>
彼はゆっくりとした声でこう囁き（ささやき）ました。<br>
<br>
「ボクが連れてくるのは、彼女の心だけなのさ・・・。」<br>
<br>
　<br>
<b>～続く～</b>]]> 
</content>
<author>
<name>fxosaka</name> 
</author>
</entry>

<entry>
<title>『キューピッドのリスト』　第2章　儀式</title> 
<link rel="alternate" type="text/html" href="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984774.html" />
<modified>2009-11-15T08:24:19Z</modified> 
<issued>2009-11-15T17:01:13+09:00</issued> 
<id>tag:blog.livedoor.jp,2009:fxosaka.50984774</id> 
<summary type="text/plain">第２章　儀式


そう言うとキューピッドは、トコトコと早足で歩き始めました。　小股でせっかちな歩き方です。　私は必死で彼に付いていきながら尋ねました。

「そういえば、キミの名前を聞いていなかったね。　僕は、ロジャーっていうんだ。」


「僕の名前はイロ...</summary> 
<dc:subject>『キューピッドのリスト』</dc:subject>
<content type="text/html" mode="escaped" xml:lang="ja" xml:base="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984774.html">
<![CDATA[第２章　儀式<br>
<br>
<br>
そう言うとキューピッドは、トコトコと早足で歩き始めました。　小股でせっかちな歩き方です。　私は必死で彼に付いていきながら尋ねました。<br>
<br>
「そういえば、キミの名前を聞いていなかったね。　僕は、ロジャーっていうんだ。」<br>
<br>
<br>
「僕の名前はイロス、もう一人の女の子の天使はイリータっていうのさ。」<br>
<br>
<br>
「ギリシャ神話じゃ、たしかキミはアフロディーテ（注１）の子供ということになっているね。　これは本当かい？」<br>
<br>
<br>
「へー！　見かけによらず、よく知ってるんだね！」<br>
<br>
「でも、キューピッドはもともと二人居たのさ。　このことは誰も知らないはずなんだ・・・。　さあ、着いた。　ここがマルタの住んでいるところだよ。」<br>
<br>
<br>
彼はそう言うと、懐から小さな横笛を出しました。　そして一軒の仕立て屋の前に立つと、その笛を吹き始めました。<br>
<br>
<br>
その笛から流れてきたのは、いかにも切なく寂しそうな音色でした。　でも、その不思議なメロディーを聞いていると、誰が吹いているのか気になって気になってしょうがないのです・・・。<br>
<br>
<br>
しばらくすると、その家の中から一人の少女が出てきました。　少女は手に小さな手篭（てかご）を持っています。　彼女は膝を屈めて我々に一礼すると、こう言いました。<br>
<br>
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/d/f/dfe066b0.jpg" target="_blank"><img src="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/d/f/dfe066b0-s.jpg" width="159" height="141" border="0" alt="MARTA" hspace="5" class="pict" align="left"  /></a>「嬉しいわ！　やっと素敵な人とめぐり会えるのね！」<br>
<br>
<br>
「さあマルタ、一緒においで！　今日はキミにとって、一番嬉しい日になるのさ！」　イロスはそう言ってマルタに微笑みかけました。　マルタは少しおでこの広い、可愛らしい少女でした。<br>
<br>
<br>
　<b>◇</b><br>
<br>
<br>
私たち３人は街から森の中へと入り、しばらく歩き続けました。　森の中は優しい木漏れ日が差し込み、湖では水鳥たちが楽しそうに泳いでいます。<br>
<br>
<br>
不思議なことに夢の中だったにもかかわらず、今でも私はその森の匂いも、鳥たちのさえずりも、湖に反射する陽の光も、ちゃんと憶えているのです・・・。<br>
<br>
<br>
突然私たちの目の前に大きな広場が広がりました。　広場には大勢の人々が集まっています。　イロスが叫びました。<br>
<br>
「さあマルタ、着いたよ！　ここでキミはクッキー交換をするんだ！」<br>
<br>
<br>
「クッキー交換・・・？」　私は思わず、声を上げてしまいました。　イロスが得意げに答えました。<br>
<br>
<br>
「ここで出会った者は、お互いクッキー交換をするんだ！　クッキー交換は男女が一緒になる為の、儀式のようなものなのさ。」<br>
<br>
<br>
私はイロスに訊ねました。<br>
<br>
「儀式・・・？　一体、何の為にする儀式なんだい・・・？」<br>
<br>
<br>
イロスはマルタが手に持っている手篭を指差して言いました。<br>
<br>
「この篭の中にはね、罪という名のクッキーが入っている。」<br>
<br>
「罪という名のクッキーは、誰もが持っているんだ。　この中には今までこの子が犯してきた罪が詰っているのさ！　それをこれから一緒になる人と交換し合う・・・。」<br>
<br>
<br>
「それから、どうするんだい？」<br>
<br>
<br>
「交換した後で、お互いクッキーを食べあうのさ。」<br>
<br>
<br>
「じゃぁ、何の為にそういったことをするんだい？　私にはサッパリわからないよ・・・。」<br>
<br>
<br>
「男と女が一緒になるということは、お互いの罪を許すっていうことなんだ。　つまり相手のクッキーを食べるということは、その人の罪を許すということになる・・・。」　<br>
<br>
<br>
イロスは少し真面目な顔つきで、そう言いました。<br>
<br>
<br>
<b>～続く～</b><br>
]]> 
</content>
<author>
<name>fxosaka</name> 
</author>
</entry>

<entry>
<title>『キューピッドのリスト』　第３章　罪の交換</title> 
<link rel="alternate" type="text/html" href="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984777.html" />
<modified>2009-11-15T08:20:02Z</modified> 
<issued>2009-11-15T17:00:17+09:00</issued> 
<id>tag:blog.livedoor.jp,2009:fxosaka.50984777</id> 
<summary type="text/plain">第３章　罪の交換


私には、イロスの言葉の意味があまりよくわかりませんでした。　そんな私の気持ちを察したのか、イロスはこう言いました。

「あなたには、多分わからないだろうね。　でも、今から始まることを大きな目を見開いて、よく見ておくといいよ！」


...</summary> 
<dc:subject>『キューピッドのリスト』</dc:subject>
<content type="text/html" mode="escaped" xml:lang="ja" xml:base="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984777.html">
<![CDATA[第３章　罪の交換<br>
<br>
<br>
私には、イロスの言葉の意味があまりよくわかりませんでした。　そんな私の気持ちを察したのか、イロスはこう言いました。<br>
<br>
「あなたには、多分わからないだろうね。　でも、今から始まることを大きな目を見開いて、よく見ておくといいよ！」<br>
<br>
<br>
イロスがその言葉を喋り終えたその時、広場で大きな歓声が上がりました。　イロスがマルタに向かって叫びました。<br>
<br>
「さあマルタ、お行き！　キミが幸せになることを祈っているよ！」<br>
<br>
<br>
歓声が止むと、広場に居た人々はいっせいに男女に分かれました。　そしてみんな一列に並び、そのまま向き合いました。<br>
<br>
<br>
女の列の先頭にはイロスが、そして男の列の先頭には女の子のキューピッドがいます。　きっとこの子がイリータというキューピッドなのでしょう・・・。<br>
<br>
<br>
並び終えた列を前にして、二人のキューピッドたちは声を合わせて叫びました。　<br>
<br>
「只今より、クッキー交換を行います！」「クッキーを食べ終えた人は、そのまま帰ってお家で待つようにね！」<br>
<br>
「今日から、きっかり３日後にあなたたちは運命の出会いをすることになります。」<br>
<br>
「それでは始めてください！」<br>
<br>
<br>
掛け声とともに二つの列が崩れ、一瞬にして広場はダンスホールのように男女のペアで溢れ（あふれ）ました。　ペアになった者たちは嬉しそうに腕を組み、好みの場所へと散っていきました。<br>
<br>
<br>
そしてカップルたちは、あちこちで抱き合った後、各々が持っている手篭を交換しました・・・。<br>
<br>
<br>
そして背中合わせになって座ると、交換した手篭を広げクッキーを食べ始めました。<br>
<br>
<br>
私は、イロスに聞いてみました。<br>
<br>
「ねぇ、人の出会いって、今までからずっとこういった儀式で決められていたの？」<br>
<br>
<br>
「そうさ、ずっとこのしきたりになっているんだ。　さあ、ボクの後を付いておいで！　面白いものを見せてあげる・・・。」<br>
<br>
<br>
彼はそう言うと、今度はゆっくりと歩き始めました。　森のあちこちで男女が背中合わせに座って、クッキーを頬張っているのは随分異様な風景でした。<br>
<br>
<br>
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/8/0/80a6de8b.jpg" target="_blank"><img src="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/8/0/80a6de8b-s.jpg" width="159" height="244" border="0" alt="CRYHUI89" hspace="5" class="pict" align="left"  /></a>でも人それぞれ、なぜか食べる表情が違っているのです・・・。　私は一人の女の子を見て驚きました。　その子が涙を流しながら、クッキーを食べていたからです・・・。　私はイロスに訊ねました。<br>
<br>
<br>
「ねぇ！　あの女の子は、泣きながら食べてるじゃないか！　一体どうしてなんだい？」<br>
<br>
<br>
イロスが答えました。<br>
<br>
「あの子はね、心の優しい娘なんだ。　一緒になる人がなぜそんな罪を犯したのか知って可哀想になり、思わず泣いているのさ。」<br>
<br>
<br>
「ねえ！　あの女の子は死にそうなほどつらい顔をして、クッキーを食べているよ。　あれは何のクッキーなんだい・・・？」<br>
<br>
<br>
彼は答えました。<br>
<br>
「あれはね・・・、悪い女癖という名のクッキーなのさ。」<br>
<br>
<br>
ねぇ、あの子は何度も頑張って頬張っているけど、飲み込めず吐き出してるじゃないか！　あのクッキーは一体何なんだい？」<br>
<br>
<br>
「あれはね、借金という名のクッキーなのさ。」<br>
<br>
<br>
「なるほど！　だんだんと意味がわかってきたよ。　相手の罪が重いほどまずいクッキーってわけか！」<br>
<br>
<br>
森の中を歩くと、いろいろな人が様々な表情でクッキーを頬張っています。　ところがしばらく歩くと、食べるのがつらいはずなのに美味しそうに食べている男が一人居ました。<br>
<br>
<br>
「おいおい、あの男はなぜか美味しそうに食べているじゃないか！　一体何を食べているの・・・？」<br>
<br>
<br>
イロスはゆっくりと私の方を見て、首を横に振りながら答えました。<br>
<br>
「うーん、あの男はね、賭博依存（とばくいぞん）なんだよ・・・。」<br>
<br>
<br>
　<b>～続く～</b>]]> 
</content>
<author>
<name>fxosaka</name> 
</author>
</entry>

<entry>
<title>『キューピッドノリスト』　第４章　自分の場合</title> 
<link rel="alternate" type="text/html" href="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984779.html" />
<modified>2009-11-15T08:15:04Z</modified> 
<issued>2009-11-15T16:59:44+09:00</issued> 
<id>tag:blog.livedoor.jp,2009:fxosaka.50984779</id> 
<summary type="text/plain">第４章　自分の場合


今まで、何とも思わずにクッキー交換を見物していた私は、イロスのその言葉を聞いてギクリとしました。


なぜなら私も以前から賭博が好きで、たびたび妻に迷惑をかけたことがあったからです。　私は恐る恐るイロスに訊ねてみました・・・。

...</summary> 
<dc:subject>『キューピッドのリスト』</dc:subject>
<content type="text/html" mode="escaped" xml:lang="ja" xml:base="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984779.html">
<![CDATA[第４章　自分の場合<br>
<br>
<br>
今まで、何とも思わずにクッキー交換を見物していた私は、イロスのその言葉を聞いてギクリとしました。<br>
<br>
<br>
なぜなら私も以前から賭博が好きで、たびたび妻に迷惑をかけたことがあったからです。　私は恐る恐るイロスに訊ねてみました・・・。<br>
<br>
「賭博に依存すると、どうして不味いクッキーを美味しそうに食べれるんだい？」<br>
<br>
<br>
イロスは、真面目な顔になってこう答えました。<br>
<br>
「あの男が食べているクッキーは、お節介焼きという名のクッキーなんだ！　相手の女の子はかなりのお節介焼きなのさ。」<br>
<br>
「お節介を焼くことは本来、罪なんだよ。　でも、賭博に依存する人にとっては、逆にご馳走になってしまうのさ・・・。」<br>
<br>
<br>
「ちょっと待った！　ねぇイロス、他人の世話を進んでするということは良いことじゃないか！　何でお節介を焼くことが罪になるのか、私には理解できないね・・・。」<br>
<br>
<br>
イロスは少し考え込むと、こう答えました。<br>
<br>
「あのね・・・、あなたの場合どうだったかよく考えてごらん！　もしあなたの奥さんが、何でもかんでもあなたの世話を焼きたがる人だったら、嫌になったと思わないかい？」<br>
<br>
「人間は自分の行動に干渉されるのが、本来はとても嫌なものなんだ。　でも、賭博に依存するとそうでなくなってしまう・・・。」<br>
<br>
「賭博に依存すると、誰に対しても見境（みさかい）無しに迷惑をかけてしまうし、何でもかんでも甘えてしまうんだ。　だから、お節介を焼かれることを喜んでしまうんだ。」<br>
<br>
<br>
「ふうん、そんなものなのかね・・・。」<br>
<br>
<br>
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/b/b/bbd36942.jpg" target="_blank"><img src="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/b/b/bbd36942-s.jpg" width="159" height="101" border="0" alt="NHGBAO89" hspace="5" class="pict" align="left"  /></a>「残念ながら、あの娘と男の将来は大変だね。　そして二人とも、すぐにあのリストに戻ってくる可能性が高いんだ。」<br>
<br>
「お節介を焼くと、焼かれた人はいつまでたっても一人前になれない。　だから、お節介は罪なんだよ・・・。」<br>
<br>
<br>
　<b>◇</b><br>
<br>
<br>
それからも私たちは森の中を歩き、いろいろなカップルたちを見て歩きました。<br>
<br>
<br>
頭を抱えながら、無心にクッキーをついばむ男、眉間にしわが入り形相まで変わってしまっている娘、飲み込んだものの、どうにもならず顔を真っ赤にして吐き出している男・・・。<br>
<br>
<br>
殆どの者が苦しみながら、クッキーを飲み込もうとしています。　でも、中には全く食べようともせずに、じっとしている人もいました・・・。<br>
<br>
<br>
私はイロスに訊ねてみました。<br>
<br>
「ねえ、どれだけのクッキーを食べたのか、あの人たちはお互いにわからないのかい？」<br>
<br>
<br>
「それはね、お互いの秘密なんだよ・・・。」<br>
<br>
「どのクッキーを、どれだけ食べたか？　食べ残したか？　全く食べなかったのか？　そういったことは相手にはわからない。　秘密になっているのさ・・・。」<br>
<br>
「でも一ついえることがある。　相手のクッキーをあんまり食べなかった人は、すぐにまたリストの中に戻ってくることになる・・・。」<br>
<br>
「でも、全てのクッキーを食べ終えたとしても、あのリストに戻ってこないとは限らないんだ・・・。」<br>
<br>
<br>
私はリストに戻ってくるという言葉の意味が、よくわかりませんでした。　だから、イロスにこう訊ねたのです・・・。<br>
<br>
「リストに戻ってくるってことは、一体どういうことなんだい？」<br>
<br>
<br>
「それは、そのカップルたちが別れてしまうということなんだ。　今この時点で、その人が許す罪はどこまでかってことは、もう決まっているのさ！　つまり・・・、そのカップルがこの先どうなるのかってことも、既に決まっているといえるんだよ・・・。」<br>
<br>
<br>
私はその話を聞いて、驚きました。　そして、ハッと思いました。　<br>
<br>
<br>
“では、私と妻の場合はどうなっているのか？”　このことが気になってしょうがなくなったのです・・・。<br>
<br>
<br>
<br>
<b>～続く～</b><br>
]]> 
</content>
<author>
<name>fxosaka</name> 
</author>
</entry>

<entry>
<title>『キューピッドのリスト』　第５章　楡の木の下で</title> 
<link rel="alternate" type="text/html" href="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984780.html" />
<modified>2009-11-15T08:10:03Z</modified> 
<issued>2009-11-15T16:58:21+09:00</issued> 
<id>tag:blog.livedoor.jp,2009:fxosaka.50984780</id> 
<summary type="text/plain">第５章　楡の木の下で


「では・・・、私と妻の場合もそうだっていうわけなんだね？」


私は、力なくイロスに訊ねました。　彼の次の答えを聞くのが、とても怖かったからです。　彼は私の目をまっすぐ見て、こう言いました。

「勿論、わかっているさ！」


「...</summary> 
<dc:subject>『キューピッドのリスト』</dc:subject>
<content type="text/html" mode="escaped" xml:lang="ja" xml:base="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984780.html">
<![CDATA[第５章　楡の木の下で<br>
<br>
<br>
「では・・・、私と妻の場合もそうだっていうわけなんだね？」<br>
<br>
<br>
私は、力なくイロスに訊ねました。　彼の次の答えを聞くのが、とても怖かったからです。　彼は私の目をまっすぐ見て、こう言いました。<br>
<br>
「勿論、わかっているさ！」<br>
<br>
<br>
「では、私と彼女がここに帰ってくるのか、それとも帰ってこないのか、帰ってくるとしたらいつなのかも、わかっていると・・・。」<br>
<br>
<br>
「そういうことだよ。」<br>
<br>
<br>
「じゃぁ・・・」<br>
<br>
私は決心して、こうイロスに切り出しました・・・。<br>
<br>
「私たちがここに帰ってくるのかどうか、教えてくれないか？」<br>
<br>
<br>
イロスは両手を挙げて、こう答えました。<br>
<br>
「それは無理だね。　そもそも、ここまでのことをあなたに見せてあげることでさえ難しいのに、これ以上のことをするのは、ここでの決めごとに背くことになってしまうのさ！」<br>
<br>
<br>
イロスにそう言われて私は少しガッカリしましたが、それ以上にホッとしました。　それはそうでしょう！　誰だって、自分と妻が将来別れてしまうなどと宣告されようものなら、驚きと失望でどうにもならなくなってしまうでしょうから・・・。<br>
<br>
<br>
その時私の心に、ふとした疑問がわきました。　<br>
<br>
“私と妻は、どのようにクッキー交換をしたんだろう？”　という疑問です。　私は、イロスに言いました。<br>
<br>
「じゃあ、私と妻もこのように出会うきっかり３日前に、ここでクッキー交換をしているってわけなんだね・・・。」<br>
<br>
<br>
私は彼女と出会った頃のことを、ふと考えました。　そして二人が出会う３日前、自分は何をしていたのか必死になって想い出そうとしていたのです・・・。<br>
<br>
<br>
でも、想い出せませんでした。　私と妻は、本当にちょっとした偶然が積み重なって出会ったといえるからです。　<br>
<br>
<br>
あの日私は、町の病院の中にある薬局で彼女と出会いました。　白衣を着た彼女は、私と目を合わすことも恥らうような乙女でした。　あの日私が彼女から聞いた言葉は、「お大事に・・・」というひとことだけです。<br>
<br>
<br>
患者とその薬を処方した薬剤師・・・。　あの時の私たちの出会いは、それ以上の何物でもありません。<br>
<br>
<br>
イロスが言いました。<br>
<br>
「そのとおりさ。　そうそう！　あなたとあなたの奥さんがクッキー交換していた場所に、今から行ってみるかい？」<br>
<br>
<br>
「えっ！　その場所をキミは憶えているんだね。　是非とも案内してくれないか？」<br>
<br>
<br>
「いいとも！　それぐらいのことだったら、叶えてあげる。　じゃあ、付いておいでよ！」<br>
<br>
<br>
イロスはそう言って歩き出しました。　そこから森の奥に向かって、私たちは５分ほど歩いたでしょうか。　古い大きな楡の木（にれのき）が見えてきました。<br>
<br>
<br>
イロスが私に向かって言いました。<br>
<br>
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/c/b/cbb4f5de.jpg" target="_blank"><img src="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/c/b/cbb4f5de-s.jpg" width="160" height="200" border="0" alt="NMNHGSTY" hspace="5" class="pict" align="left"  /></a>「あの大きな楡の木の下で、あなたたちはクッキー交換したのさ！」<br>
<br>
<br>
そう言って、イロスは大きな楡の木を指差しました。　私が彼の指差した方を見ると、そこには一組のカップルの姿がありました。<br>
<br>
<br>
私は、そっと二人の近くに向いて歩き始めました。　そして、彼らの顔がわかるくらいまで近づいた時、思わず叫び声を上げそうになったのです・・・。<br>
<br>
<br>
<b>～続く～</b><br>
<br>
]]> 
</content>
<author>
<name>fxosaka</name> 
</author>
</entry>

<entry>
<title>『キューピッドのリスト』　第６章　楡の木の下で　その２</title> 
<link rel="alternate" type="text/html" href="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984783.html" />
<modified>2009-11-15T08:16:08Z</modified> 
<issued>2009-11-15T16:57:56+09:00</issued> 
<id>tag:blog.livedoor.jp,2009:fxosaka.50984783</id> 
<summary type="text/plain">第６章　楡の木の下で　その２


まず最初に私の目に映ったのは、日焼けした若い男の顔でした。　私は鳥撃ち帽（注２）を被った彼の顔に見覚えがありました。


生意気そうな顔のその男はあごの下に手を沿え、しかめっ面をして物思いに耽っていました。　クッキーを食...</summary> 
<dc:subject>『キューピッドのリスト』</dc:subject>
<content type="text/html" mode="escaped" xml:lang="ja" xml:base="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984783.html">
<![CDATA[第６章　楡の木の下で　その２<br>
<br>
<br>
まず最初に私の目に映ったのは、日焼けした若い男の顔でした。　私は鳥撃ち帽（注２）を被った彼の顔に見覚えがありました。<br>
<br>
<br>
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/c/4/c42c02b2.jpg" target="_blank"><img src="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/c/4/c42c02b2-s.jpg" width="160" height="120" border="0" alt="rozya-" hspace="5" class="pict" align="left"  /></a>生意気そうな顔のその男はあごの下に手を沿え、しかめっ面をして物思いに耽っていました。　クッキーを食べている様子はありません。<br>
<br>
<br>
彼が着ているアーガイル（注３）のセーターは、以前私が好んで着ていた物です。　若い頃の自分と再会するというのは、なんともいえない気分でした。<br>
<br>
<br>
それにしても・・・、今見つけた若い頃の私はクッキーを食べてはいないのです。<br>
<br>
「あれは、若い頃の私じゃないか・・・！」<br>
<br>
私は驚いてそう呟くとともに、自分自身がクッキーを食べていないことを不思議に感じました。　そしてその後ろに居るのが私の妻だと思って、はっとしたのです・・・。<br>
<br>
<br>
それから私はそおっと、反対側に居る娘の顔を覗き込んでみました。　予想通りその娘は私の妻でした。<br>
<br>
<br>
<br>
　<b>◇</b><br>
<br>
<br>
<br>
それは若い頃の妻でした。　私が始めて出会った時の彼女がそこに居ました。<br>
<br>
<br>
白衣こそ着ていませんでしたが、特徴の或る横顔と長いまつげ、そして憂いを含んだ瞳はあの時の彼女のものでした。<br>
<br>
<br>
病院の地下にある薬局の窓口で、私にそっと薬の入った白い袋を手渡してくれた彼女そのものだったのです・・・。　<br>
<br>
<br>
目の前に居る彼女は目を閉じたまま、少しづつ耐えるようにしてクッキーを頬張っていました。<br>
<br>
<br>
その時私と、少し遅れて歩いてきたイロスの目が合いました。　彼は意味ありげに微笑むと、こう言いました。<br>
<br>
「若い頃の自分を見るって、どんな気分なんだい？」　<br>
<br>
<br>
私は彼のその質問には答えることができませんでした。　私はまるで吸い寄せられるように、目の前にいる妻に近づきました。　<br>
<br>
<br>
後ろでイロスの慌てた声がしました・・・。<br>
<br>
「声をかけちゃ、いけないよ！」<br>
<br>
<br>
私は妻の顔を見つめました。　そしてその時の妻の顔を見たとき、一つの出来事が思い出されたのです。<br>
<br>
<br>
それは、私たちが一人の赤ちゃんを授かった時のことでした。　<br>
<br>
<b>◇</b><br>
<br>
<br>
結婚してしばらくの間、私たち夫婦は子供に恵まれませんでした。　私の両親も妻の両親もそのことを嘆き、どうしたものかといろいろと手を尽くしてくれました。<br>
<br>
<br>
親たちは子宝に恵まれるというお守りを買ってきてくれたり、いろいろなまじないを試してみたり、子供を授かりやすいという食べ物を持ってきてくれたりしました。<br>
<br>
<br>
我々夫婦は、そういったものをいろいろと試してみたりしました。　しかしながら効果は無く、子供を授かることも無かったのです・・・。<br>
<br>
<br>
或るとき私の母が隣町の教会に行って礼拝を受け、そこで貰ったクッキーを子供を授かるようにといって、妻に届けてくれたことがありました。<br>
<br>
<br>
妻は母に丁寧に礼を言いそのクッキーを口にしましたが、翌日には体調を崩して寝込んでしまいました。<br>
<br>
<br>
その後しばらく妻の体調は快復せず寝込んだままでしたが、２か月後妻はめでたく懐妊しました。　<br>
<br>
<br>
この時の私はあの時、妻が母の届けてくれたクッキーを食べている姿を、ふと思い出していたのです・・・。<br>
<br>
<br>
私の両目から大粒の涙が溢れました。　私はこのとき初めて、あのときの妻の気持ちがわかったのです・・・。<br>
<br>
<br>
子供を授からないことを気に病んで、心細くクッキーを頬張るのは一体どんなにつらい気持ちだったのでしょう？<br>
<br>
<br>
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/1/b/1b4116ea.jpg" target="_blank"><img src="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/1/b/1b4116ea-s.jpg" width="159" height="114" border="0" alt="KIJHGT5" hspace="5" class="pict" align="left"  /></a>そしてあの頃の私ときたら、そんなことには一切お構い無しに、のうのうと毎日賭博に明け暮れていたのです。<br>
<br>
<br>
家にいて妻の傍（かたわら）にいようともせず、暇を見つけては賭博場に通っていたのでした・・・。　<br>
<br>
<br>
目の前にいた妻は、あの時と同じ表情でクッキーを食べているのです。　私は今まで自分がどれほど大きな罪を犯していたのか、このときになって初めて気がついたのでした・・・。<br>
<br>
<br>
<br>
<b>～続く～</b><br>
<br>
<font color="blue">（注２）鳥撃ち帽：狩猟で被る帽子のこと。　ハンティングともいわれる<br>
<br>
（注３）アーガイルのセーター：昔から愛好されてきた、ひし形を重ねた幾何学模様のこと</font>]]> 
</content>
<author>
<name>fxosaka</name> 
</author>
</entry>

<entry>
<title>『キューピッドのリスト』　最終回　あなたへ</title> 
<link rel="alternate" type="text/html" href="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984784.html" />
<modified>2009-11-15T08:05:02Z</modified> 
<issued>2009-11-15T16:56:53+09:00</issued> 
<id>tag:blog.livedoor.jp,2009:fxosaka.50984784</id> 
<summary type="text/plain">最終回　あなたへ


私は、妻の前に歩み寄りました。　


彼女は私の目を見つめると、優しく微笑みました。　その顔には私を責める様子など、全くありませんでした。　


あの頃私が仕事から帰ってきた時、妻はどんなに自分が疲れていても私の話を一生懸命聞いてく...</summary> 
<dc:subject>『キューピッドのリスト』</dc:subject>
<content type="text/html" mode="escaped" xml:lang="ja" xml:base="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984784.html">
<![CDATA[最終回　あなたへ<br>
<br>
<br>
私は、妻の前に歩み寄りました。　<br>
<br>
<br>
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/e/6/e6cccac9.jpg" target="_blank"><img src="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/e/6/e6cccac9-s.jpg" width="159" height="161" border="0" alt="my love" hspace="5" class="pict" align="left"  /></a>彼女は私の目を見つめると、優しく微笑みました。　その顔には私を責める様子など、全くありませんでした。　<br>
<br>
<br>
あの頃私が仕事から帰ってきた時、妻はどんなに自分が疲れていても私の話を一生懸命聞いてくれました。　この時の妻は、あの優しい目をしていました・・・。<br>
<br>
<br>
私は妻に駆け寄りその手を取りました。　いつも薬局で器用に薬包紙(注４）を畳んでいる白い指は温かく、いつものように柔らかでした。<br>
<br>
<br>
私は泣きながら妻の手を握り締め、その目をじっと見つめました・・・。　覆いかぶさるようにして、妻の体を渾身の力で抱きしめました！<br>
<br>
<br>
それから大きな声で、何度も何度も彼女の名前を呼び続け、「お願いだ！　これからもずっと一緒に居てくれ・・・。」と叫び懇願（こんがん）したのです・・<br>
<br>
<br>
「あーあ、しょうがないなぁ・・・。」<br>
<br>
後ろからため息とともにイロスの声が聞こえ、それと同時に私は我に帰りました。<br>
<br>
<br>
私は机に伏せたまま眠っていたようです。　そしてとても長い時間眠ってしまったと思っていたのに、それがほんの数分間だったことに気付き驚きました。<br>
<br>
<br>
　<b>◇</b><br>
<br>
<br>
その後、イロスが私の前に現れることはありません。　きっとあの時の彼は気まぐれに、うたた寝している私に付き合ってくれただけだったのでしょう・・・。<br>
<br>
<br>
でも彼と出会ってからというもの、私はとても元気になりました。　もう賭博に行くこともありませんし、仕事も順調にいっています。　家族は、そのことを喜んでくれているようです。<br>
<br>
<br>
我が家のキューピッドたちは、ますます元気です。　何よりも一番嬉しいことは、妻がとても楽しそうに笑うようになったことです・・・。<br>
<br>
<br>
<br>
<br>
思えば人間は、いつだって罪を犯しながら生き続けているものなのかもしれません。　私だってそうでした・・・。<br>
<br>
<br>
そして誰もがこのことに気付くことなく、日々無邪気に暮しているものなのでしょう。<br>
<br>
<br>
私はイロスと出会ったことにより、そういった罪を許してくれる人の存在とその尊さを知ることができました・・・。<br>
<br>
<br>
だから次に彼と出会ったときは正直にこのことを告げ、お礼を言おうと思っているのです・・・。<br>
<br>
<br>
<br>
<br>
ところで少し冷え込んでいますが、この週末はとてもよいお天気になったようです。<br>
<br>
<br>
よろしければ私と一緒に、森へ出かけませんか？<br>
<br>
<br>
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/e/c/ec23f1fd.jpg" target="_blank"><img src="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/e/c/ec23f1fd-s.jpg" width="160" height="138" border="0" alt="NHZJu76" hspace="5" class="pict" align="left"  /></a>こんな晴れた日の午後に森へ行くとき、私はいつも色とりどりのキャンディーをこっそりとポケットに入れて出かけるのです。<br>
<br>
<br>
そしてまたイロスに出会えるのではないかと思い、ふと悪戯っぽく微笑んでしまいます。<br>
<br>
<br>
そうそう！　あれ依頼私は週末になると、妻の焼いたクッキーを彼女と一緒に味わうのが、何よりの楽しみとなりました。<br>
<br>
<br>
このことを、最後にあなたへお伝えしておきます。<br>
<br>
<br>
<b>～完～</b><br>
<br>
<br>
<br>
<font color="blue">(注４）薬包紙：粉末の薬を包んで処方する為の紙のこと</font>]]> 
</content>
<author>
<name>fxosaka</name> 
</author>
</entry>

<entry>
<title>少年と二人の神　第１章　二人の神</title> 
<link rel="alternate" type="text/html" href="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984146.html" />
<modified>2009-11-16T01:39:56Z</modified> 
<issued>2009-11-13T12:14:39+09:00</issued> 
<id>tag:blog.livedoor.jp,2009:fxosaka.50984146</id> 
<summary type="text/plain">作　タカビー


携帯からお読みのあなたは、＃ボタンを押すと簡単に次のページにジャンプできますよ！(＾ε＾)


第１章　二人の神



昔あるところに、一人の少年が住んでいました。　少年は家が貧しかったので、鍛冶屋(かじや)の親方の館(やかた)に住み込んで働...</summary> 
<dc:subject>『少年と二人の神』</dc:subject>
<content type="text/html" mode="escaped" xml:lang="ja" xml:base="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984146.html">
<![CDATA[<font color="green"><b>作　タカビー</b></font><br>
<br>
<br>
<font color="green"><b>携帯からお読みのあなたは、＃ボタンを押すと簡単に次のページにジャンプできますよ！(＾ε＾)</b></font><br>
<br>
<br>
第１章　二人の神<br>
<br>
<br>
<br>
昔あるところに、一人の少年が住んでいました。　少年は家が貧しかったので、鍛冶屋(かじや)の親方の館(やかた)に住み込んで働いていたのです。<br>
<br>
<br>
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/0/5/05692b89.jpg" target="_blank"><img src="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/0/5/05692b89-s.jpg" width="159" height="124" border="0" alt="少年" hspace="5" class="pict" align="left"  /></a>少年は親方のもとで働きながらも自分の家へ仕送りし、僅か(わずか)ずつではありましたが貯金もしていました。<br>
<br>
<br>
少年はとても真面目で、親思いの優しい子でした。<br>
<br>
<br>
～少年には夢がありました・・・。～<br>
<br>
<br>
それは自由に空を飛ぶことだったのです。<br>
<br>
<br>
毎日、親方の下で働きながらも、いつも少年は空を飛ぶことばかり夢見ていました。　<br>
<br>
<br>
そしていつしか、少年は空を飛ぶことばかりか翼(つばさ)が欲しいと願うようになったのです・・・。<br>
<br>
<br>
～少年は祈り続けました。～<br>
<br>
<br>
毎日、神に願い、そして祈り続けたのです。<br>
<br>
“かみさま・・・、どうか私に翼を与えてくれませんか・・・！？”<br>
<br>
“もし翼があれば、私はどんなに幸せに生きることができるでしょう！”<br>
<br>
“そしてこの世の果てまでも飛んで、本当の自由を手に入れることができるのです！”<br>
<br>
<br>
～彼は毎夜のように、そうやって神に祈りを捧げました。～　<br>
<br>
<br>
しかしながら、少年の夢は決して叶えられはしなかったのです・・・。<br>
<br>
<br>
<b>～続く～</b>]]> 
</content>
<author>
<name>fxosaka</name> 
</author>
</entry>

<entry>
<title>少年と二人の神　第２章　二人の神　その２</title> 
<link rel="alternate" type="text/html" href="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984149.html" />
<modified>2009-11-14T15:51:01Z</modified> 
<issued>2009-11-13T12:13:57+09:00</issued> 
<id>tag:blog.livedoor.jp,2009:fxosaka.50984149</id> 
<summary type="text/plain">第２章　二人の神

 

とある日のことです。　天国の神々の中で、その少年の姿にふと目を留めた神が居ました・・・。


その神は天国の神々の中でも、一番慈悲深い心の優しい神だったのです。


その神は、何とか少年の願いを叶えてやれはしないかと、それから毎日...</summary> 
<dc:subject>『少年と二人の神』</dc:subject>
<content type="text/html" mode="escaped" xml:lang="ja" xml:base="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984149.html">
<![CDATA[第２章　二人の神<br>
<br>
 <br>
<br>
とある日のことです。　天国の神々の中で、その少年の姿にふと目を留めた神が居ました・・・。<br>
<br>
<br>
その神は天国の神々の中でも、一番慈悲深い心の優しい神だったのです。<br>
<br>
<br>
その神は、何とか少年の願いを叶えてやれはしないかと、それから毎日のように考えるようになりました。<br>
<br>
<br>
しかしながら・・・、<br>
<br>
天国の掟(おきて)で、人間に翼を与えることは許されていなかったのです・・・。<br>
<br>
<br>
そんな時、少年の姿を見つけたもう一人の神が居ました。その神は天国の神々の中でも、一番ずるい残忍な神でした。<br>
<br>
<br>
この神は、真面目に働く少年を堕落(だらく)させてやろうと考えました・・・。<br>
<br>
<br>
そう思ったその神は、或る月夜の晩に少年の前に現れ、少年にこう囁(ささや)いたのです・・・。<br>
<br>
<br>
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/1/5/15807224.bmp" target="_blank"><img src="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/1/5/15807224-s.bmp" width="159" height="119" border="0" alt="GOD1" hspace="5" class="pict" align="left"  /></a>「お前が、本当に翼を欲しいというのなら、良い方法を教えてやろう・・・。」<br>
<br>
「いいか、俺の言うとおりにやるんだ！　まずは、今の仕事をすぐさまやめてしまえ！」<br>
<br>
「そして、有るだけの金を持って隣町へ行き、そこにある賭場(とば)で俺の言うとおりに金を賭けるのだ・・・。」<br>
<br>
「ルーレットの前に座れ！　そして最初の勝負で有り金全てを６の目に賭けろ。」<br>
<br>
「お前は必ず勝てるだろう、勝てればお前の家族へもすぐに仕送りができるだろう。　仕事もしなくてすむ・・・。」<br>
<br>
「ただしその勝負1回だけで必ず帰ってくるんだ。　いいか！それ以上やってはならない。」<br>
<br>
「そうしないと、お前はとんでもないことになると思え・・・。」<br>
<br>
「すぐさま、そこまでやるんだ！　お前がやったことを見届けてから、俺はまたここに来るとしょう・・・。」<br>
<br>
<br>
～そう言うと、その神は少年の前から姿を消したのです。～<br>
<br>
<br>
少年は思い悩みました。　しかし本当に翼を得られるのなら、やってみようと思いました。<br>
<br>
<br>
すると突然その時、少年の前に別の神が現れました。　その神は、慈悲深い優しい神だったのです。<br>
<br>
<br>
～神は少年にそっと優しく言いました。～<br>
<br>
<br>
「少年よ、私はずっとお前の願いを叶えてやろうと思っていた・・・。　でも、天国で人間に翼を与えるのは禁じられているのだよ。」<br>
<br>
「今はこれまでのように、頑張って真面目に働きなさい！　そうすれば、お前の欲しい自由も叶えられるし、皆を幸せにできる。」<br>
<br>
「そして、好きなところに旅する事だってできるのさ・・・。」<br>
<br>
<br>
神はそう言って、少年の前から姿を消しました。　そしてすぐにまた少年の前に舞い戻ってくると、少年にこう言いました。<br>
<br>
「それと・・・、お前がさっき出会ったのは、天国で一番ずるく、残酷な神だ。決して、あいつの言うことを聞いてはならないよ・・・。」<br>
<br>
<br>
「人間は真面目に働かなければ、幸せを得ることはできないのさ・・・。」<br>
<br>
<br>
そして神は少年の前から姿を消し、もう戻っては来ませんでした。<br>
<br>
<br>
～それからの数日、少年は思い悩みました。～<br>
<br>
<br>
幸せになる為に真面目に働くか、翼を得る為に仕事をやめ隣町の賭場に勝負しに行くか・・・。<br>
<br>
<br>
本当に思い悩んだのです。でも少年が選んだのは・・・、<br>
<br>
<br>
～愚かにも楽な方だったのでした・・・。～<br>
<br>
<br>
<b>～続く～</b><br>
]]> 
</content>
<author>
<name>fxosaka</name> 
</author>
</entry>

<entry>
<title>少年と二人の神　第３章　二人の神その３</title> 
<link rel="alternate" type="text/html" href="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984150.html" />
<modified>2009-11-13T03:17:54Z</modified> 
<issued>2009-11-13T12:12:48+09:00</issued> 
<id>tag:blog.livedoor.jp,2009:fxosaka.50984150</id> 
<summary type="text/plain">第３章　二人の神　その３



その次の日少年は親方の元へ行き、仕事を今日限りでやめさせてもらえるように頼みました。


親方は驚きました。　そして真面目に働く少年をたいそう気に入っていたので、必死で思い留めようと思ってこう言いました。


「いったいお...</summary> 
<dc:subject>『少年と二人の神』</dc:subject>
<content type="text/html" mode="escaped" xml:lang="ja" xml:base="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984150.html">
<![CDATA[第３章　二人の神　その３<br>
<br>
<br>
<br>
その次の日少年は親方の元へ行き、仕事を今日限りでやめさせてもらえるように頼みました。<br>
<br>
<br>
親方は驚きました。　そして真面目に働く少年をたいそう気に入っていたので、必死で思い留めようと思ってこう言いました。<br>
<br>
<br>
<img src="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/b/2/b27432bb.bmp" width="158" height="135" border="0" alt="OYAKATA" hspace="5" class="pict" align="left"  />「いったいお前はどうしたっていうんだ！　何かあったのかい？　私が力になれることであれば、何でも言ってごらん・・・。」<br>
<br>
<br>
<br>
でも少年はただ一言、今まで世話になった礼を言っただけで、<br>
その言葉に耳を貸さずに親方の元を飛び出したのでした・・・。<br>
<br>
<br>
少年は残酷な神に教えられたとおり、隣町の賭場まで行きました。ポケットには、今まで勤めてコツコツ貯めた僅かばかりの貯金、そして最後に親方が手渡してくれた１クローネの銀貨が１枚・・・。<br>
<br>
<br>
～少年はこの１クローネの銀貨だけは、使わずに取っておこうと思いました。～<br>
<br>
<br>
なぜならその銀貨は、最後に親方と別れるとき・・・、<br>
<br>
「これを持ってお行き・・・。　そして、最後に本当に困ってどうしようもない時に使うんだよ。」<br>
<br>
<br>
そう言って手渡されたお金だったからです。　そのお金をもう片方のポケットに仕舞いこんで、少年は賭場へと向かいました。<br>
<br>
<br>
少年は賭場に着くと少し躊躇(ためら)いました。　今までから、賭場はろくでもない人間が出入りする所だと聞かされていたからです。　しかし思い切ってそのドアを開けました・・・。<br>
<br>
<br>
賭場の中は、大人たちが皆顔を真っ赤にして、怒鳴ったり喚(わめ)いたりして、何ともいえない不愉快な場所でした。<br>
<br>
<br>
少年は、言いつけどおりに一台の古ぼけたルーレットの前に座ると、ポケットからお金を取り出しました。<br>
<br>
「ほう！　坊や、そこで何をしようっていうんだい？」<br>
<br>
<br>
横から冷やかし半分で声をかける男の方を振り向きもせず、少年はポケットに手を伸ばしました。　そして、全てのお金を掴(つか)むとこう叫びました。<br>
<br>
「これを・・・、全部６番に！」<br>
<br>
<br>
真ん中にいた男は、驚いて少年をみつめました。　しかしすぐに少年の手からそのお金を受け取ると、６の上に全ての札を置きました。<br>
<br>
<br>
“どうぞ６番にあの玉が入りますように・・・。”<br>
<br>
“そして、僕の願いが叶いますように・・・。”<br>
<br>
<br>
～少年は祈り続けていました。～<br>
<br>
　しばらくしてルーレットの回転が緩(ゆる)やかになり、やがてその小さな玉はゆっくりと数字の書いてあるフレットの上を転がり始めました。<br>
<br>
<br>
そして、吸い込まれるように６に滑り込んだのです・・・。<br>
<br>
<br>
周囲の大人たちの驚く声と歓声を無視して、少年は分厚い札束を掴(つか)むと逃げるようにして賭場(とば)を後にしました・・・。<br>
<br>
<br>
＞親愛なるお父様　お母様<br>
＞<br>
＞<br>
＞僕は元気にしています<br>
＞<br>
＞今はもう鍛冶屋の親方の所では<br>
＞働いていません<br>
＞<br>
＞でも、もっとたくさんのお金を<br>
＞稼げるようになったのです<br>
＞<br>
＞<br>
＞今日はこれだけのお金を<br>
＞送ります<br>
＞<br>
＞これでお婆さまに、もっと<br>
＞良い薬を飲ませてあげてください<br>
＞<br>
＞もっとたくさん送れるように<br>
＞僕はしっかりがんばります<br>
＞<br>
<br>
少年はそう手紙を書くと、自分が暮らしていけるだけのお金以外の全てを父母の元へと送りました。<br>
<br>
<br>
～少年は幸せでした。～　<br>
<br>
<br>
たくさんのお金が手に入ったからです。<br>
<br>
自分に翼が与えられると思ったからです<br>
<br>
そして、皆を幸せにできると信じていたからです。<br>
<br>
<br>
～そしてこう思っていたのです。～<br>
<br>
<br>
“幸せを手に入れることは容易(たやす)いことであると・・・。”<br>
<br>
<br>
<b>～続く～</b>]]> 
</content>
<author>
<name>fxosaka</name> 
</author>
</entry>

<entry>
<title>少年と二人の神　第４章　罠</title> 
<link rel="alternate" type="text/html" href="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984152.html" />
<modified>2009-11-13T03:15:36Z</modified> 
<issued>2009-11-13T12:11:31+09:00</issued> 
<id>tag:blog.livedoor.jp,2009:fxosaka.50984152</id> 
<summary type="text/plain">第４章　罠

 

少年は、その日の宿を探そう思いました。　少しばかりの荷物を詰めた小さな鞄と行李(こうり)（注１）を手に持ち、夜の街を歩き続けたのです・・・。



でも、全く宿が見当たらなかったので町外れの庵(いおり)（注２）まで来て、そこで宿を借りようと...</summary> 
<dc:subject>『少年と二人の神』</dc:subject>
<content type="text/html" mode="escaped" xml:lang="ja" xml:base="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984152.html">
<![CDATA[第４章　罠<br>
<br>
 <br>
<br>
<a href="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/1/c/1c4de9bc.bmp" target="_blank"><img src="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/1/c/1c4de9bc-s.bmp" width="159" height="117" border="0" alt="MOON" hspace="5" class="pict" align="left"  /></a>少年は、その日の宿を探そう思いました。　少しばかりの荷物を詰めた小さな鞄と行李(こうり)（注１）を手に持ち、夜の街を歩き続けたのです・・・。<br>
<br>
<br>
<br>
でも、全く宿が見当たらなかったので町外れの庵(いおり)（注２）まで来て、そこで宿を借りようと思いました。<br>
<br>
<br>
少年が古ぼけた扉を叩くと、中からしゃがれた男の声が聞こえました・・・。<br>
<br>
「どなたさんじゃね？　こんな夜更けに・・・。」<br>
<br>
<br>
少年は外から、その声の主に向かって話しかけました。<br>
<br>
<br>
「すみません・・・。　今夜一晩、宿をお借りできませんか？」<br>
<br>
「街には宿が無くて、困っているんです・・・。」<br>
<br>
<br>
「いいじゃろう・・・。　開けなさい。」<br>
<br>
<br>
中に入ると、部屋はきれいに片づけられ、暖炉(だんろ)では火が赤々と燃えていました。テーブルの上には、いろんな料理が並べられていて、ちゃんと食器まで用意されています。<br>
<br>
「さあ、良かったらお食べ！　外は寒かったろう・・・。」<br>
<br>
<br>
中に居たのは一人の老人でした。　少年は振り返ったその老人の顔を見ると、あっと驚きました・・・。<br>
<br>
<br>
～その老人は、あの日最初に少年が出会った方の神でした。　神は言いました。～<br>
<br>
「どうだ！　ちゃんと稼げただろう・・・？」<br>
<br>
<br>
少年は、目を輝かせて言いました。<br>
<br>
「あなたのご恩は、一生忘れません。　すぐに家にお金を送りました・・・。　これで祖母にちゃんとした薬を買ってあげれます！」<br>
<br>
<br>
神は笑いながら少年に言いました。<br>
<br>
「お前はしばらくここに住むがいい。　そうして毎日俺が言ったように隣町の賭場に行き、勝負してくるのさ。」<br>
<br>
「そうすれば、必ずお前は勝てる・・・。　明日お前が賭けるのは１６だ！」<br>
<br>
「ただし、１６に賭けるのは３回目の勝負だ。　それまでは、どこでもかまわない。適当な数字に１クローネずつ、２回賭けるがいい・・・。」<br>
<br>
「そして、３回目に有り金全て勝負したら、すぐにやめて帰って来い。　いいな・・・！」<br>
<br>
<br>
そう言うと、神は少年の前から姿を消しました。　少年はテーブルに残された料理を口に運びました。<br>
<br>
<br>
そのいくつもの料理は、これまで少年が一度も食べたことが無かったほどおいしい料理でした。<br>
<br>
<br>
少年は満足でした。<br>
<br>
少年は幸せでした。<br>
<br>
少年は明日が待ち遠しいと思いました。<br>
<br>
３回目の勝負で、玉が１６に転がり込むことを思い浮かべ、とても嬉しく思いました。<br>
<br>
<br>
<b>～続く～</b>]]> 
</content>
<author>
<name>fxosaka</name> 
</author>
</entry>

<entry>
<title>少年と二人の神　第６章　罠その３</title> 
<link rel="alternate" type="text/html" href="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984155.html" />
<modified>2009-11-13T03:14:30Z</modified> 
<issued>2009-11-13T12:09:38+09:00</issued> 
<id>tag:blog.livedoor.jp,2009:fxosaka.50984155</id> 
<summary type="text/plain">第６章　罠その３
 


～少年はその紙を見て絶望しました。～


“何ということだ！　僕は勝負に負けたばかりか、明日勝負に行ってはいけないとまで言われてしまった・・・。”

“そればかりか、今夜はこんな火の消えて凍(こご)えた部屋で、食事も摂(と)らずに過ご...</summary> 
<dc:subject>『少年と二人の神』</dc:subject>
<content type="text/html" mode="escaped" xml:lang="ja" xml:base="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984155.html">
<![CDATA[第６章　罠その３<br>
 <br>
<br>
<br>
～少年はその紙を見て絶望しました。～<br>
<br>
<br>
“何ということだ！　僕は勝負に負けたばかりか、明日勝負に行ってはいけないとまで言われてしまった・・・。”<br>
<br>
“そればかりか、今夜はこんな火の消えて凍(こご)えた部屋で、食事も摂(と)らずに過ごさねばならない。”<br>
<br>
<br>
～少年はテーブルに肘をつき、頭を抱えました。～<br>
<br>
“どうすれば良いのだろう・・・。”<br>
<br>
<br>
そして、何気なく右のポケットに手を伸ばすと、そこにあったのは親方から渡された１クローネの銀貨だったのです。<br>
<br>
<br>
“１クローネの銀貨が１枚・・・。”<br>
<br>
<br>
少年はその銀貨を手に取ってみました。　そしてその時ふと思い出したのが、今日偶然にも１クローネづつ賭けて勝った２回の勝負だったのでした。<br>
<br>
<br>
“この１クローネで、明日勝負すれば勝てるかもしれない！”<br>
<br>
<br>
その時少年はそう思ったのです。　しかしながら・・・、<br>
<br>
<br>
テーブルに置かれた紙には、“明日、勝負に行ってはならぬ”と書かれてあるのです。<br>
<br>
<br>
少年は思い悩み、神からの言葉の書かれた紙を手に取りました。　するとその紙は一瞬宙に舞うと、ハラリと床に落ちました。<br>
<br>
少年は慌(あわ)てて、その紙を拾いあげようとしました。　そして跪(ひざまず)いて紙を拾いあげ見上げると、そこに立っていたのは心優しい方の神でした。<br>
<br>
<br>
～神は少年に向かって、厳しい口調で言いました。～<br>
<br>
<br>
<img src="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/8/3/830ba256.jpg" width="153" height="240" border="0" alt="GOD２" hspace="5" class="pict" align="left"  />「少年よ、お前は罠(わな)にかかったのだ！　お前が２回も勝負に勝てたのは、魔性(ましょう)の力のせいなのだ・・・。」<br>
<br>
「明日からまたあの主の下で真面目に働くがいい。　そして、これからは決してあの神の言うことを聞いてはならぬ！」<br>
<br>
<br>
少年は驚きました。　そして神に尋(たず)ねたのです・・・。<br>
<br>
「それでは、あなたがあの神を・・・。」<br>
<br>
<br>
「そのとおり・・・。　いかにもわしがあの悪い神を追い出したのだ。　これからは決してあのような場所へ行ってはならぬ。　賭博(とばく)は人間を堕落させるには、一番簡単な方法なのだ・・・。」<br>
<br>
<br>
「私はもう行くとしょう・・・。　だが安心するがよい！　お前が心を入れ替えるなら、もう二度とあの神はお前の元へ来ることは無い・・・。」<br>
<br>
<br>
～そういい残すと、神は姿を消しました。～<br>
<br>
<br>
<b>～続く～</b><br>
]]> 
</content>
<author>
<name>fxosaka</name> 
</author>
</entry>

<entry>
<title>少年と二人の神　第７章　罠　その４</title> 
<link rel="alternate" type="text/html" href="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984156.html" />
<modified>2009-11-13T03:13:32Z</modified> 
<issued>2009-11-13T12:08:09+09:00</issued> 
<id>tag:blog.livedoor.jp,2009:fxosaka.50984156</id> 
<summary type="text/plain">第７章　罠　その４



部屋に残された少年は、迷っていました。　明日親方の元へ戻って真面目に働くか、それとも先ほどの神の言いつけに背いて勝負に行くか、悩んでいたのです。


～そして少年はふと思いました・・・。～


“今の神はあの神を悪者だと言ったが...</summary> 
<dc:subject>『少年と二人の神』</dc:subject>
<content type="text/html" mode="escaped" xml:lang="ja" xml:base="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984156.html">
<![CDATA[第７章　罠　その４<br>
<br>
<br>
<br>
部屋に残された少年は、迷っていました。　明日親方の元へ戻って真面目に働くか、それとも先ほどの神の言いつけに背いて勝負に行くか、悩んでいたのです。<br>
<br>
<br>
～そして少年はふと思いました・・・。～<br>
<br>
<br>
“今の神はあの神を悪者だと言ったが、あの神はずっと僕の願いを叶えてくれたではないか！”<br>
<br>
<br>
確かに少年はあの神の言葉を信用して従ったおかげで、病の床にいる自分の祖母へ、よく効く薬を届けることができたのです。<br>
<br>
<br>
前の晩も暖かい部屋で、あんな素晴らしいご馳走にありつけたのでした・・・。<br>
<br>
<br>
～少年は、もう迷いませんでした。～<br>
<br>
<br>
親方から手渡された最後の１クローネを手に取り、残された最後のコインをどのように賭けるか考えていたのです。<br>
<br>
<br>
<img src="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/e/d/ede6f3a5.jpg" width="160" height="240" border="0" alt="COIN" hspace="5" class="pict" align="left"  />～すると突然、少年の手からコインが滑り落ちました！～、<br>
<br>
<br>
コインを拾い上げた少年の前に立っていたのは、残酷なあの神だったのです・・・。<br>
<br>
<br>
神は少年に向かって笑いながら言いました。<br>
<br>
「どうした？　そうだ・・・！　腹が減ったろう。　それに、この部屋は寒い・・・。」<br>
<br>
<br>
そう言って、神は左手で暖炉を指差しました。　そして右手でテーブルを撫(な)でました・・・。<br>
<br>
するとどうでしょう！　暖炉の火は煌々(こうこう)と燃え始め、テーブルの上には見事な料理が、見る見るうちにいくつも並びました・・・。<br>
<br>
<br>
～少年は残酷な神の足元に跪き、言いました。～<br>
<br>
<br>
「お願いです！　私にもう一度勝負させてください！」<br>
<br>
<br>
～残酷な神は顔色を変えることも無く、言い放ちました。～<br>
<br>
「お前は、いいつけに背(そむ)いたな・・・。」<br>
<br>
<br>
<b>～続く～</b>]]> 
</content>
<author>
<name>fxosaka</name> 
</author>
</entry>

<entry>
<title>少年と二人の神　第８章　堕落</title> 
<link rel="alternate" type="text/html" href="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984157.html" />
<modified>2009-11-13T03:12:59Z</modified> 
<issued>2009-11-13T12:07:24+09:00</issued> 
<id>tag:blog.livedoor.jp,2009:fxosaka.50984157</id> 
<summary type="text/plain">第８章　堕落


「お前は今日、勝負に勝てなかった筈(はず)だ・・・。」


～少年は、驚きました。　そして、神にすがるように言ったのです・・・。～

「はい、その通りです。　しかし・・・、私は決して言いつけに背いてはいません！」


～残酷な神は、少年の...</summary> 
<dc:subject>『少年と二人の神』</dc:subject>
<content type="text/html" mode="escaped" xml:lang="ja" xml:base="http://osaka-story.livedoor.biz/archives/50984157.html">
<![CDATA[第８章　堕落<br>
<br>
<br>
「お前は今日、勝負に勝てなかった筈(はず)だ・・・。」<br>
<br>
<br>
～少年は、驚きました。　そして、神にすがるように言ったのです・・・。～<br>
<br>
「はい、その通りです。　しかし・・・、私は決して言いつけに背いてはいません！」<br>
<br>
<br>
～残酷な神は、少年の目を睨(にら)み付けました。　そしてこう言いました。～<br>
<br>
「お前の右のポケットに有るのは何だ！？」　<br>
<br>
<br>
少年は、はっとしました。　なぜなら少年の右のポケットには、親方から手渡された最後の１クローネの銀貨があったからです・・・。<br>
<br>
<br>
「俺はお前に言った筈だ！　有り金全てを８に賭けて来いと・・・。　お前はその言いつけに背いたのだ・・・。」<br>
<br>
「だからお前は勝てなかったのだ！　愚(おろ)か者め・・・。」<br>
<br>
～少年は愕然(がくぜん)としました。～　<br>
<br>
<br>
そうでした、少年は親方の言葉に従って、最後の１クローネ銀貨を右ポケットに仕舞い込んでいたのです・・・。　神は続けました。<br>
<br>
「そんなものを大切そうに仕舞い込んでいるから、勝負に負けるのだ。　勝負するならとことんだ！　それが勝負の掟(おきて)というものなのだ。」<br>
<br>
<br>
<img src="http://livedoor.blogimg.jp/fxosaka/imgs/b/3/b3a089e4.bmp" width="159" height="101" border="0" alt="MKNJH" hspace="5" class="pict" align="left"  />「お前は俺の言いつけに背いて、最後の１クローネを残した・・・。　確かにそれを残せば、今日明日くらいは一切れのパンを買うこともできよう・・・。」<br>
<br>
「だが、そんなことをして何になる！　一日や二日のパン一切れの為に、はした金を取っておいて何になる・・・？」<br>
<br>
<br>
「では、どうせよと・・・？」<br>
<br>
～少年は、懇願(こんがん)するように神に尋ねました。　神は言いました。～<br>
<br>
<br>
<b>～続く～</b><br>
]]> 
</content>
<author>
<name>fxosaka</name> 
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